Windows NT 4.0とWindows 2000でのSambaの使用

 MicrosoftのSMBプロトコルは、本来は暗号化していないパスワードを使用していました。しかし、Windows 2000とWindows NT 4.0(サービスパック3以上適用)では、暗号化したSambaパスワードが必要です。Red Hat Linuxシステムと、Windows 2000、Windows NT 4.0(サービスパック3以上適用) のいずれかのシステム間でSambaを使用する場合は、暗号化していないパスワードを使用するようにWindows レジストリを編集するか、暗号化したパスワードを使用するようにLinuxシステム上のSambaを設定します。レジストリを編集する場合は、すべてのWindows NTマシンやWindows 2000マシンのレジストリを編集しなければなりません。これは、危険であるだけでなく、整合性が取れなくなる可能性もあります。

 暗号化したパスワードを使用するようにRed Hat Linuxシステム上のSambaを設定する場合は、次の手順に従ってください。

  1. Samba用の別個のパスワードファイルを作成します。既存の /etc/passwd ファイルに基づいてこのパスワードファイルを作成する場合は、次のコマンドを入力します。
    cat /etc/passwd | mksmbpasswd.sh > /etc/samba/smbpasswd
    mksmbpasswd.sh スクリプトは、samba パッケージが入っている /usr/bin ディレクトリにインストールされます。

  2. コマンド chmod 600 /etc/samba/smbpasswd を使用して、rootしか読み取り/書き込みが行えないようにSambaパスワードファイルのアクセス権を変更します。

  3. このスクリプトでは、ユーザーパスワードは新しいファイルにコピーされません。各Sambaユーザーのパスワードを設定するには、コマンド smbpasswd username を使用します( username には各ユーザーのユーザー名を指定します)。Sambaユーザーアカウントは、対応するSambaパスワードが設定されるまで有効になりません。

  4. 次に、Samba設定ファイル内で、暗号化したパスワードを有効化します。ファイル smb.conf で、次の行をコメント解除します。
    encrypt password = yes
    smb passwd file = /etc/samba/smbpasswd

  5. 変更を有効にするには、シェルプロンプトで次のコマンド service smb restart を入力して、Sambaを再起動します。

Tip追加情報
 

Windows NT 4.0とWindows 2000でのSambaの使用 の詳細については、ディレクトリ /usr/share/doc/samba- version-number /docs/textdocs/version-number は、インストールしたSambaのバージョン番号です)内の ENCRYPTION.txtWin95.txtWinNT.txt を参照してください。